ゴミ女と呼ばれた私が片づけられるようになるまで

ずっと片づけられないことで悩んできたけど、もう片づけで悩まない!かわる!と決めました。

習慣教育

色々学んでも

本を読んでも

片づけられない私は

毎日毎日

片づけについての情報が欲しくて

検索しまくった。

 

その中で

日々の習慣をしっかりと

落とし込んだら

行動が変わっていくという

情報を見つけて

セミナーを受けてみることにした。

 

出版をして

その塾もされているそうで

実体験の話が聞けた。

 

毎日日記をつけると

良くなっていくと言っていて

まぁ挑戦してみるか

と思えた。

 

私の隣に座った方は

優しそうな女性で

ご自身が教室を開いていて

その運営などに

活かしていきたいと言っていて

私とは

元々のポテンシャルが違うと思った。

 

セミナーが終わると

一応講師へお礼を言いに行った。

 

「本日はありがとうございました」

と私が言うと

講師は

「はい」

と無表情で素っ気なく答えた。

そして

私の隣に座っていた方が

すぐ後ろに並んでいたのだけど

講師はすぐさまその人を見て

満面の笑みで

「あなた!

この部屋へ入ってきた時から

とても明るく光って見えました!

あなたは素晴らしいですね!

今日はありがとうございます!」

と私とは真逆の対応で

彼女へ畳み掛けるように

声をかけていた。

 

チッ!

こんなあからさまに

対応を変えられたら

超氣分悪い!

 

これは却下。

こんな講師のセミナーなんか

こっちからお断りだ💢

 

非常に不愉快なセミナーだった。

 

後でその講師のセミナー情報を

偶然見たら

その時声をかけていた女性が

スタッフになっていた。

 

なんだかなぁ。

片づけの魔法

ある時

魅惑のタイトルの本を見つけた。

 

「人生がときめく片づけの魔法」

 

なんだ、これ!!

 

私はすぐにその本を買い

家に帰ってすぐ

取り憑かれたように読んだ。

 

読み終わってすぐ

その本の作者にメールをした。

 

「助けてください。

我が家へ来ていただけませんか?」

 

ほどなくして作者の方から

お返事がきた。

 

「大変申し訳ないのですが

知り合いの紹介で

もう予約がいっぱいです。

もうすぐ魔法の片づけ学校を開校するので

是非そちらへいらしてください。」

 

なんと!

人氣で我が家へは来ていただけないのか。

残念無念。

 

片づけの学校って

そっかー・・・

 

その後

メールマガジンに登録していたので

あるお茶会の募集がかかった瞬間

私はそのお茶会の参加を勝ち取った。

 

あるビルの一室。

そこには

7〜8人の参加者と

作者とそのお弟子さんがいた。

お茶とケーキを出されて

お話を聞いた。

 

そして

家の間取りを持ってくるように

言われていたので

その先生へ見せると

「お宅はこの場所を一番に片づけてください」

と廊下の物入れを指差された。

確かにそこは

色々なものが詰まっている物置きだった。

 

そこで私は思った。

「あ、この人もう見えてるな」と。

 

今ならもうオフレコかな。

モノが喜んでいるか

悲しんでいるかが見える

と言っていた。

 

妖精のような容姿だけど

まさに妖精だった。

 

私はここでも

片づけられるようにならなかった。

どんなに外で興奮して帰っても

帰宅すると一瞬で萎む。

 

家が逆パワースポットだったのだと思う。

断捨離

その後

片づけについて

更に検索するようになった。

 

ある日

片づけのブログを見つけて

読んでいると

「最近面白い本に出会った」

と書いてあった。

 

急いでその本を検索して

すぐに買って読んだ。

 

「断捨離」

という本だった。

初めて触れる情報。

これなら片づけられるかも??

 

私ははやる氣持ちで

断捨離について調べた。

 

そうしたら

セミナーをやっているではないか!

それもうちの近所の集会所で!

 

でも

既に締め切りの後だった。

 

でも!

これから2日間セミナーがある!

私は喜び勇んで

セミナーに申し込んだ!

 

セミナーに参加するのは

片づけの先生に招待された

片づけセミナー以来2回目だった。

 

そのうち

やました先生と一緒に

断捨離のセミナーをされている

川畑のぶこ先生のブログに行き着いた。

断捨離を実行された時の

全てが記録してあって

むさぼるように読んだ。

楽しくて時間を忘れた。

本も買った。

 

断捨離のセミナーは

確か朝10時から夕方まで

びっちり2日間だったと思う。

 

やました先生は

さすが早稲田出身だけあって

ちょっと高度だけど

わかりやすい説明をしてくださり

私は頭がパンパンになった。

 

論理はよくわかった!

ようしやるぞ!

と氣合いを入れて帰宅した。

 

ところが

なぜか力が出ない。

あんなに細かく丁寧に

説明してもらったのに。

 

情けなくて涙が出た。

 

また振り出しに戻ってしまった。

 

片づけたい・悪夢 完結編

今でも思い出すと

本当に背筋がゾッとする

最低の片づけ依頼だった。

 

あんな中年のおっさんが

主婦に言う言葉じゃないよ。

 

こっちは夫に黙って依頼しているから

弱味を握られている訳で。

 

それからは

このことは黒歴史として

心の奥底にしまった。

 

 

その後

片づけに関することを

片っ端から検索した。

 

世の中には

片づけられなくて

肩身の狭い思いをしている人が

沢山いることを知った。

 

検索していると

ある掲示板に辿り着いた。

たくさんのトピックの中に

片づけに関するトピックがあった。

 

そうか

みんな苦しみながらも

乗り越えているんだな。

勝手に同志のような氣持ちになり

投稿を読んでいた。

 

その中で

「私の友達が片づけ依頼をした人に襲われました」

と何とも不穏なタイトルに目を奪われた。

 

何ということだ!

とんでもないやつがいるもんだ!

 

腹を立てながら

トピックを開くと

 

片づけが苦手な主婦が

夫に内緒で

片づけで有名なあるブログの主に

片づけの依頼をしたところ

「僕はEDだから妻に相手にされないんだ」

と相談され

言われるままに

大人の関係になってしまった

というものだった。

 

「ん?????」

 

私のデンジャラスセンサーが反応した。

 

「これってあのおっさんか?」

 

そのトピックには

「私もです。」

「実は私も被害を受けました。」

「私も被害を受けてウツになりました。」

など、被害者と思われる人たちが

書き込んでいた。

 

許せない‼️

 

人の弱味に漬け込んで

きっと抵抗できない

大人しそうな人を狙って

おのおっさんは

とんでもないことをしていたんだ!

 

私は強く

私は人の道に外れたことが大嫌いです。」

とブチ切れたから

「こいつは無理だ」

と思ってそれ以上は手を出さなかったのか。

 

夫に黙って依頼しているから

訴えることができないのをいいことに

全国で

やりたい放題やってきたのか‼️

 

私はすぐさま

そのおっさんのブログへ飛んだ。

 

顔もさらされているし、

なんなら子どもの写真も載せている。

 

家族には何の罪もない。

 

ただこのおっさんのしたことは許せない‼️

 

どうしたらいいものか

と考えるうちに

そのトピックは

沢山の被害者の声が上がっていた。

みんなで訴えたほうがいいのでは?

という声も上がっていた。

 

そんな矢先

あのおっさんがブログを全削除した。

証拠隠滅のためだ。

 

これは自分がやりました

と言っているようなものではないか!

 

おっさんのせいで

ウツになってしまった人がいるなんて

本当に本当に

気の毒で仕方がなかった。

 

人を信用し過ぎてしまった。

 

今更ながら

今後は

どんなに片づけが優秀な人でも

男の人との1対1は絶対危険だと学んだ。

 

あの時の

辛い思いをした方が

どうか幸せでありますように。

そう願わずにはいられない。

片づけたい・続悪夢編

「おはようございます」

 

次の日

先生は何事もなかったように

我が家へやってきた。

 

「今日はですね。

こちらへ出したモノを

カラーボックスに並べていきたいと

思います。

近くにホームセンターはありますか?」

 

「あ、少し遠いですけど

あるにはあります。」

 

「では行きましょうか?

カラーボックスが8個あれば

充分だと思います。」

先生は笑顔で言った。

 

「は、8個??

そんなに買うんだ💦

でも先生の言うことを

聞かないとな。」

私は心の中で

ザワザワする思いを

そっと押し込んだ。

 

ホームセンターで

カラーボックスを買い

その店のレンタカーで運び

またレンタカーを返し

カラーボックスを8個組み立てたら

半日以上過ぎていた。

疲れた。

 

その後お弁当を買って食べ

午後は出したモノを

捨てるモノを分別して

いるモノは

カラーボックスに並べていく。

 

リビングの端に

見事にカラーボックスが並んだ。

ちょっと威圧感がある。

でも仕方ないか💦

 

ちょっと休憩タイム。

先生とお茶を飲んでいると

急に真顔で

 

「恋人はいるんですか?」

 

と聞かれた。

 

「へ?私、既婚者ですけど??」

 

私は唐突に

明後日の方向からきた

想定外の質問に

声が裏返った。

 

「いやいや結婚していたって

恋は大事ですよ。

恋人はいた方がいい。」

 

先生はニヤッと笑いながら

当然のように言った。

 

「恋した方がいいですよ?」

 

私は何故か腹が立って

「いえいえ、

私は人の道に外れたことが大嫌いです。

それにいつも

お天道さんは見ていると思うので

そんなことは一度も思ったことが

ありません💢」

と半ばキレ気味に答えた。

 

「そうですか。

人はいつも恋していた方がいいと

思いますけどね。」

 

先生はちょっとだけ視線を下に落とした。

 

つーか。

こっちは子育てに追われて

家事に追われて

毎日生きるのに精一杯で

やっとこさ生きてるのに

このおっさん(失礼)は

何を考えているんだ??

おかしくないか?

 

そう思ったけど

頼んで来てもらっている以上

片づけをやり遂げてもらわないと

こっちは困ってしまう。

弱味を握られているというか。

 

その後

黙々とカラーボックスに

出したモノを並べていく。

沈黙の時間が過ぎ

夕方になった。

 

「ではまた

何かありましたら

いつでも飛んできますので。

あなたにお会いできて良かったです。」

 

と薄ら寒い言葉を残して

おっさん(もう先生ではない)は

帰って行った。

寒気がした。

 

結局

まだ出したモノは残っている。

上下に4個ずつ並べられた

カラーボックスが痛い。

 

夫が帰宅して叫んだ。

「何だよ、このカラーボックスは!!」

 

後悔先に立たず。

私は絶望した。

片づけたい・悪夢編

私は

本屋で奇跡の出逢いをした

片づけの先生と

連絡が取れなくなってから

どうしても片づけたくて

片っ端から

本を読み

ブログを読み漁った。

 

その中で

「捨てなくていいんですよ」

という何とも優しい言葉で語りかける

ブログを見つけた。

 

ビフォーアフターの写真が

沢山あって

綺麗に片づけられている。

口コミもとても良くて

頼んでみようかなという氣持ちが

高まっていった。

 

このまま

苦しんでいるより

思い切って連絡してみようと

メールをした。

 

すると

程なくして返事がきた。

来月なら空いているとのこと。

値段も

他の片づけの人より安いので

思い切って2日間お願いすることにした。

 

夫は早朝から夜遅くまで帰ってこないから

大丈夫。

でも突然帰ってきたら困る。

祈るような氣持ちだった。

 

ブログの文章だけなので

顔もわからず

当日ちゃんと来てくれるのか

心配だったが

先生がやってきた。

 

50代と思われる

少し小柄な中肉中背の

おじさんだった。

ちょっとだけ

ネズミ男に似ているなと思った。

 

先生は挨拶が済むと

「では早速奥の部屋からいきましょうか!」

と早速作業を始めた。

 

「では、一旦この部屋のものを全部出しますよ」

と言い

先生が部屋へ入り

どんどんモノを

リビングへ移動させ始めた。

 

恥ずかしいが

その部屋は物置き部屋のようになっていて

子どものモノから

私のモノ

本や服

色々なモノが蓄積していた。

 

先生は調子良く

次々とモノを移動させている。

 

「すみません、モノが沢山あって」

と私が謝ると

先生は

「大丈夫ですよ。一緒に頑張りましょう。」

と優しく言ってくれて

本当にありがたかった。

 

どんどんモノをリビングへ出していく。

そんな中、途中から

先生がモノを投げ始めた。

 

「え?」

確かにモノが沢山で

うんざりするけど

投げるのは嫌だなぁと思っていると

100均で買った

ピンクのメガネ入れが

ポーンと投げられて割れた。

 

「あ!」

いいんだけどね。

あったのも

今思い出したくらいだったから

ま、仕方ないか。

でも、モヤモヤした。

 

でもこの先生に頼まないと

片づけが完了しない。

 

思いを飲み込んだ。

 

お昼ご飯は

私が用意して

一緒に食べた。

 

そしてまた再開。

黙々と作業は進む。

 

夕方近くなり

「ちょっと疲れましたね。

エネルギーチャージさせてもらっていいですか?」

先生が私にハグを求めた。

 

「???」

エネルギーチャージがハグ?

ここアメリカじゃないよな?

 

一瞬混乱した。

 

でも、この先生にお金払ってるし

片づけてもらわないと困る。

 

すごくすごく

モヤモヤしたけど

少し離れてハグした。

ラクラした。

 

夕方になって

「では写真を撮らせてもらいますよ」

と言って

山積みになったモノを

ザーッとはじっこへ寄せて

綺麗なところだけを

写真に撮っていた。

 

「あら?

写真撮るのって

綺麗なとこだけなの?」

ちょっとびっくりした。

 

写真を撮り終わり

「ではまた明日!」

と、何事もなかったように

先生は帰っていった。

 

なんだったんだ?

あれが普通なのか?

モヤモヤぐるぐるして

その日は終わった。

先生とのその後

私が心から尊敬できて

大好きになった先生。

 

私の家へ来てくださった時に

色々な共通点が見つかって

想像以上に話が弾んだ。

とても楽しかった。

 

その後

先生のマネージャーさんから

「先生が一緒に仕事をしませんか?と

おっしゃっていますが、いかがですか?」

と連絡が来た。

 

「え?私は片づけられないんですけど、

それでもいいんですか?」

と聞くと

「片づけられないからいいんです。

片づけられない方の視点から

是非一緒に仕事をしたいです。」

と言ってくださり

私は迷わず

「是非お願いします!」

と返事をした。

 

その後

履歴書を送ったり

雑誌の撮影の現場に

同行させてもらったりした。

本当に楽しかった。

こんな人生ってあるんだ!

 

毎日が楽しくなった。

 

 

でも。

 

ある日を境に

マネージャーさんからの連絡が

パッタリと途絶えた。

 

「私は何か先生の氣に触ることをしたのかな?」

 

その日から

ずっと心に引っかかっていた。

 

先生、怒っちゃったかな?

悲しかった。

でも先生の連絡先は知らないし

マネージャーさんには

怖くて連絡が出来なかった。

 

先生に嫌われていることを

思い知ったら

立ち直れないかもしれないから。

 

それから6年経って

ふとネットで

その先生が無料相談を開催することを知った。

 

私は思い切って

申し込んだ。

もし拒否されたら

その時は諦めようと思った。

 

程なくして

先生から返信がきた。

「お久しぶりです!

お変わりありませんか?

再会を心待ちにしております❤️」

 

泣いた。

会ってくれるんだ。

とにかく知らず知らずのご無礼を

お詫びしてこようと思った。

 

当日

恐る恐る約束の時間に

その場所を訪れると

先生は

両手を広げて

あの美しい笑顔で

私をハグしてくれた。

夢を見ているのかと思った。

 

「先生、

突然マネージャーさんと

連絡が取れなくなって

何か失礼なことをしてしまったのではないかと

ずっとずっと氣になっていました。」

 

と伝えると

先生はマネージャーから

私が夫の反対にあって

仕事を辞退したと聞いていたそうで。

 

え?そんなこと一言も言ってない!!!

 

よくよく話してみると

私が先生と仲良くなったのを

良く思わなかったマネージャーが

私を引き離したことがわかった。

 

すでにマネージャーは

先生の会社を辞めていた。

 

自分が先生の一番なのに

私が邪魔をしたと思ったのかもしれない。

 

時間を返して欲しいと思ったけど

先生との誤解が解けて

本当に良かった。

安心した。

 

それから

先生と直で連絡を取れるようになった。

幸せな時間が戻ってきた。