ゴミ女と呼ばれた私が片づけられるようになるまで

ずっと片づけられないことで悩んできたけど、もう片づけで悩まない!かわる!と決めました。

片づけたい・続悪夢編

「おはようございます」

 

次の日

先生は何事もなかったように

我が家へやってきた。

 

「今日はですね。

こちらへ出したモノを

カラーボックスに並べていきたいと

思います。

近くにホームセンターはありますか?」

 

「あ、少し遠いですけど

あるにはあります。」

 

「では行きましょうか?

カラーボックスが8個あれば

充分だと思います。」

先生は笑顔で言った。

 

「は、8個??

そんなに買うんだ💦

でも先生の言うことを

聞かないとな。」

私は心の中で

ザワザワする思いを

そっと押し込んだ。

 

ホームセンターで

カラーボックスを買い

その店のレンタカーで運び

またレンタカーを返し

カラーボックスを8個組み立てたら

半日以上過ぎていた。

疲れた。

 

その後お弁当を買って食べ

午後は出したモノを

捨てるモノを分別して

いるモノは

カラーボックスに並べていく。

 

リビングの端に

見事にカラーボックスが並んだ。

ちょっと威圧感がある。

でも仕方ないか💦

 

ちょっと休憩タイム。

先生とお茶を飲んでいると

急に真顔で

 

「恋人はいるんですか?」

 

と聞かれた。

 

「へ?私、既婚者ですけど??」

 

私は唐突に

明後日の方向からきた

想定外の質問に

声が裏返った。

 

「いやいや結婚していたって

恋は大事ですよ。

恋人はいた方がいい。」

 

先生はニヤッと笑いながら

当然のように言った。

 

「恋した方がいいですよ?」

 

私は何故か腹が立って

「いえいえ、

私は人の道に外れたことが大嫌いです。

それにいつも

お天道さんは見ていると思うので

そんなことは一度も思ったことが

ありません💢」

と半ばキレ気味に答えた。

 

「そうですか。

人はいつも恋していた方がいいと

思いますけどね。」

 

先生はちょっとだけ視線を下に落とした。

 

つーか。

こっちは子育てに追われて

家事に追われて

毎日生きるのに精一杯で

やっとこさ生きてるのに

このおっさん(失礼)は

何を考えているんだ??

おかしくないか?

 

そう思ったけど

頼んで来てもらっている以上

片づけをやり遂げてもらわないと

こっちは困ってしまう。

弱味を握られているというか。

 

その後

黙々とカラーボックスに

出したモノを並べていく。

沈黙の時間が過ぎ

夕方になった。

 

「ではまた

何かありましたら

いつでも飛んできますので。

あなたにお会いできて良かったです。」

 

と薄ら寒い言葉を残して

おっさん(もう先生ではない)は

帰って行った。

寒気がした。

 

結局

まだ出したモノは残っている。

上下に4個ずつ並べられた

カラーボックスが痛い。

 

夫が帰宅して叫んだ。

「何だよ、このカラーボックスは!!」

 

後悔先に立たず。

私は絶望した。